
※イメージ画像です(AIにより生成)
結論から言うと、犬のマイクロチップは、「装着したら『情報登録』をする」「飼い主が変わったら『変更登録』、住所や電話番号が変わったら『登録事項の変更届出』、亡くなったら『死亡等の届出』をする」という4つの手続を、環境省の「犬と猫のマイクロチップ情報登録」サイトで行うのが基本です。公式サイトには、手続はすべてオンラインで行え、24時間いつでも、どこからでも、即時に完了すると書かれています。また、マイクロチップはGPSのように居場所を知らせるものではないことも明記されています。
この記事では、公式サイトの案内をもとに、手続の種類と手数料、よくある疑問を整理します。
この記事でわかること
- マイクロチップでわかること・わからないこと
- 手続の種類(登録・変更登録・変更届出・死亡等の届出)と手数料
- 登録証明書と暗証記号の扱い
- 引っ越し・迷子・以前から飼っている犬の場合
- 公式サイトで確認できなかったこと
マイクロチップとは(公式サイトの説明)
公式サイトの「マイクロチップ情報登録制度」には、次のように書かれています。
- 直径1.2mm、長さ8mm程度の円筒形で、外側に生体適合ガラスやポリマーを使った電子標識器具
- 世界で唯一の15桁の数字(ISO規格の個体識別番号)が記録されている
- GPSのように自ら電波を発信することはなく、専用のリーダー(読取器)の電波に反応して識別番号を返す。電源は不要
- 装着は、動物病院等で獣医師(または獣医師の指示のもとで愛玩動物看護師)が、専用の注入器で皮下に行う
登録されている犬や猫が、行政の動物愛護センター等で保護されると、マイクロチップが読み取られ、識別番号から飼い主の情報がわかるため、返還につながると説明されています。
迷子になったときの注意
公式サイトのよくある質問には、マイクロチップは自ら電波を発信し続けることができないため、GPSのように居場所がわかるものではない。動物愛護センター等に、迷子の届出をすることをすすめると書かれています。
つまり、マイクロチップは「見つかったあとに、飼い主へ連絡をつける仕組み」です。探す側の行動(保健所・動物愛護センター等への届出)は、別に必要です。
手続の種類と手数料
公式サイトには、令和6年(2024年)4月1日以降の手数料が、次のように書かれています。
| 手続 | オンライン | 紙(コンビニ払い) | 紙(郵便振替) |
|---|---|---|---|
| マイクロチップ情報の登録 | 400円 | 1,600円(払込手数料200円を含む) | 1,400円+払込手数料 |
| 所有者の変更登録(所有者が変わる場合) | 400円 | 1,600円(同上) | 1,400円+払込手数料 |
| 登録証明書の再交付 | 300円 | - | 1,300円+払込手数料 |
| 登録事項の変更届出(住所・電話番号など) | 無料 | 無料 | 無料 |
| 死亡等の届出 | 無料 | 無料 | 無料 |
手数料は変わる場合があります。最新の金額は、公式サイトでご確認ください。
それぞれの手続の意味
- 情報の登録:犬にマイクロチップを装着した場合に行います。登録には、獣医師から発行される「マイクロチップ装着証明書」が必要です。登録すると、「登録証明書」をダウンロードできます。
- 変更登録:ブリーダーやペットショップ等から犬を購入した場合など、すでに登録されている犬の所有者が変わるときに行います。変更登録には、譲り渡した側からもらった登録証明書に記載の「暗証記号」が必要で、変更登録後は、新しい暗証記号が付いた登録証明書がダウンロードできます。
- 登録事項の変更届出:所有者自身は変わらず、住所や電話番号などが変わる場合です。
- 死亡等の届出:犬が亡くなったときなどに行います。
登録証明書と暗証記号
公式サイトのよくある質問には、次のように書かれています。
- 登録証明書は、「犬と猫のマイクロチップ情報登録」サイトでの手続に必要。犬や猫を譲渡するときは、登録証明書を新しい飼い主に渡す
- 登録証明書をなくした場合は、再交付の手続(手数料300円)を行う
- 暗証記号がわからない場合は、手続の画面から、登録してあるメールアドレス宛てに再送付できる(無料)
- 再交付を行うと、以前の暗証記号は使えなくなる
登録証明書と暗証記号は、あとの手続のたびに必要になるため、なくさないように保管しておくのが基本です(一般的な注意)。
登録証明書がメールで届かないとき
公式サイトには、次の注意が書かれています。
- キャリアメール(docomo・au・SoftBankなど)では、登録証明書を受け取れないケースがある。PDFを受信できるパソコンやスマートフォンのメールアドレスを入力する
- 「@mc.env.go.jp」からのメールを受信できるよう、あらかじめ設定してから手続を進める
- 登録証明書を受け取れなかった場合でも、コールセンターから再送はできない(再交付の手続が必要)
不審なSMSへの注意
公式サイトには、このサイトから送られるSMSは、送信元番号が「JP-PETID」と表示される。SMSへの返信やリンク先へのアクセスを求めることはない。不審なSMSにはご注意くださいと書かれています。
暮らしの変化と手続
引っ越しをしたとき
公式サイトには、飼い主の住所や犬の所在地が変わった場合は、「登録事項の確認・変更」のメニューから、住所や所在地を変更すると書かれています。海外へ引っ越す場合は、同じメニューで「海外への引越し」にチェックを付けて変更します。
飼い主が変わるとき・名前が変わるとき
- 犬の所有者が変わる場合(例:夫婦で飼っていて離婚し、片方が引き取る):「所有者の変更登録」から、新しい所有者を登録する
- 所有者は変わらず、姓などが変わる場合:「登録事項の確認・変更」から、姓などを変更する
犬を譲り受けたとき
公式サイトの案内では、登録証明書とともに犬を譲り受けた場合、30日以上経過していても、法律に違反している状態となるため、直ちに手続をするよう書かれています。登録証明書が入手できない場合は、動物愛護団体に相談する、または動物病院等で識別番号を確認したうえで、指定登録機関に問い合わせる手順が案内されています。
マイクロチップが脱落した・読み取れないとき
- 読み取れない場合は、リーダーの読み取りが適切でない可能性もある。通常の装着位置で読み取れないときは、体のもう少し広い範囲を調べる、必要に応じてレントゲン検査等を動物病院に相談する(公式サイトのよくある質問)
- 脱落して新しく装着した場合は、公式サイトに、脱落したチップの備考欄への記載、脱落したチップの死亡等の届出、新しいチップの登録の3段階の手続が書かれています。
以前から飼っている犬(シニア犬)の場合
公式サイトによると、令和4年(2022年)6月1日から、ブリーダーやペットショップ等が販売する犬や猫へのマイクロチップの装着・登録が義務化されました。それ以前から飼っている犬については、次のような案内があります。
- 令和4年6月1日より前に装着していたマイクロチップの登録(移行登録)を希望する場合は、公式サイトのよくある質問に書かれた様式(Excel)に必要事項を入力し、装着日の証明ができる書類とともに、記載の宛先へ送る
- 動物愛護団体や知人等から犬や猫を譲り受けた場合にも、装着・登録を行うことが推奨されている
一方で、以前から飼っている犬に装着を義務づける内容は、今回確認した公式サイトの範囲では確認できませんでした。装着するかどうかは、かかりつけの動物病院にご相談ください。
狂犬病予防法との関係
公式サイトには、生後91日以上の犬は、市区町村への狂犬病予防法に基づく登録が義務付けられている。犬の所在地の市区町村が「狂犬病予防法の特例」制度に参加していれば、マイクロチップの情報登録をしたときに、その情報が市区町村に通知され、登録の申請とみなされる。装着されたマイクロチップは、狂犬病予防法に基づく「鑑札」とみなされると書かれています。ただし、狂犬病予防法に基づく登録手数料が別に必要となる場合があるため、市区町村への問い合わせが案内されています。
狂犬病予防注射を受けたときに市区町村から交付される「注射済票」は、これとは別の制度です(厚生労働省の案内では、犬の鑑札と注射済票の両方を、犬に装着することが飼い主の義務とされています)。
マイクロチップの登録は「所有権の証明」ではない
公式サイトには、登録された所有者情報は、犬や猫の所有権を明らかにするためのものではなく、登録証明書は所有権を証明する書類ではないと書かれています。目的は、逸走時の返還率の向上や、管理責任の明確化を通じた適正飼養の推進とされています。
公式サイトで確認できなかったこと
- マイクロチップが体内で移動した場合の、健康への影響(公式サイトには「世界小動物獣医師会は、装着の利益は健康リスクをはるかに上回ると結論している」という記述がありますが、個別の犬の状態については獣医師にご相談ください)
- 令和4年6月1日より前に、民間のデータベースに登録した情報の扱い
- 自治体ごとの、マイクロチップ装着費用の補助の最新の状況(公式サイトには一覧のPDFが掲載されています。令和5年1月現在の情報です)
よくある質問(FAQ)
Q1. マイクロチップで、愛犬の居場所はわかりますか?
わかりません。公式サイトには、GPSのように居場所がわかるものではないと書かれています。迷子になったら、動物愛護センター等に届け出ることがすすめられています。
Q2. 手続はスマホでできますか?
公式サイトには、オンラインで手続でき、24時間、即時に完了すると書かれています。パソコンやスマートフォンが使えない場合は、紙の申請書を郵送する方法もあります(手数料は異なります)。
Q3. 引っ越しをしたら、何をすればいいですか?
「登録事項の確認・変更」で、住所や所在地を変更します(手数料は無料)。市区町村への犬の登録の届出(厚生労働省の案内では、引っ越し時は転入先の市区町村への届出が必要)が別に必要かどうかは、お住まいの市区町村が「狂犬病予防法の特例」に参加しているかによって異なるため、市区町村の窓口でご確認ください。
Q4. 犬が亡くなったときは?
「死亡等の届出」を行います(手数料は無料)。登録された情報は、登録や変更登録から40年間、データベースに保存されると、公式サイトに書かれています。
Q5. 暗証記号を忘れました。
手続画面の「暗証記号がわからない方はこちら」から、識別番号と登録のメールアドレスを入力すると、登録されたメールアドレス宛てに再送付できます(無料)。登録証明書を紛失した場合は、再交付(300円)が必要です。
まとめ
- マイクロチップは、見つかったあとに飼い主へ連絡をつける仕組み。居場所はわからない
- 登録・変更登録・住所等の変更届出・死亡等の届出は、環境省の公式サイトでオンラインで手続できる
- 登録証明書と暗証記号は、手続のたびに必要。大切に保管する
- 以前から飼っている犬の登録(移行登録)の手続は、公式サイトのよくある質問に書かれている
参考にした公式情報(2026年10月15日確認)
- 環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」マイクロチップ情報登録制度:https://reg.mc.env.go.jp/owner/microchip_registration_system
- 環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」よくある質問:https://reg.mc.env.go.jp/owner/faq
- 厚生労働省「狂犬病」:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou18/kyokenbyou.html

