飼い主に万が一があったら|犬のための備えと緊急連絡カード

机の上の白いノートとペン、首輪とリード、犬の写真立て シニア犬の健康と食事

机の上の白いノートとペン、首輪とリード、犬の写真立て

※イメージ画像です(AIにより生成)

結論から言うと、飼い主に万が一のことがあったときのために、元気なうちに用意しておきたいのは、「託せる人を見つけて、事前に了承を取る」「緊急連絡カードで、ペットの存在を周囲に伝えられるようにする」「必要に応じて、遺言やペット信託で意思を書面に残す」「愛犬の情報を『うちの子ノート』にまとめる」の4つです。東京都動物愛護相談センターの「ペットを守る緊急連絡カード」のページには、「ペットは、自ら助けを求めることができません。飼い主であるあなたが、万が一の時に備えておくことが不可欠です」と書かれています。

この記事では、東京都の公開情報をもとに、備えの考え方と、具体的な準備を整理します。私は法律の専門家ではありません。遺言・信託などの手続きは、専門家にご相談ください。

この記事でわかること

  • 「万が一」には、死亡以外もあること
  • 託せる人の確保と、緊急連絡カード
  • 遺言とペット信託の違い
  • うちの子ノートに書くこと
  • 年間の飼育費の目安(コラムで紹介されている数値)

「万が一」は、死亡だけではない

東京都の緊急連絡カードのページには、次のように書かれています。

  • 「急に入院することになった、外出先での事故でしばらく家に帰れない、飼い主さんが亡くなってしまった…。こんな時、家に残してきたペットのお世話をしてくれる人はいますか?」

また、東京都のサイトに掲載されている専門家(行政書士)のコラム「すべての飼い主さんが考えたい”万が一の備え“」には、高齢の飼い主さんで考えられる万が一として、次の例が挙げられています。

  • 介護施設の入所に伴い、一緒に暮らせなくなった
  • 認知症になり、お世話が難しくなった
  • 病気で通院が頻繁になり、お世話が難しくなった

そして、「飼い主さんの年齢に関係なく、万が一は突然やってくるものです」とも書かれています。

託せる人を見つけて、緊急連絡カードを作る

東京都「ペットを守る緊急連絡カード」には、次のように書かれています。

  • 「一時的にお世話をしてくれる人や、あなたに代わって終生飼養してくれる人など、いざという時にペットをお願いできる人を、あなたが元気な今のうちから見つけて、事前にその方の了承をとっておきましょう」
  • 「緊急連絡カードを作っておくと、自分で伝えられない状況に陥っても、周囲の人にペットの存在を知らせることができます」
  • 緊急連絡カードを、発見されやすい場所に置いたり、普段から身に付けておいたりする
  • 東京都のカードは、飼い主とペットの基本的な情報、かかりつけの動物病院、いざという時にペットを託せる方の連絡先などを記入できる(A4サイズ・両面印刷のPDF)

コラムには、「万が一の時に頼む内容と方法」として、「事前に万が一の時は頼みたいと伝えていますか?」「具体的に、何を頼みますか?」と問いかけ、元気な今に、事前に話をして、頼みたいことを書面に残すことが重要と書かれています。

遺言とペット信託

東京都「困った時の解決方法5 飼い主の備え」には、次のように書かれています。

  • 犬や猫のために、遺言書を残しておくこともできる。弁護士や行政書士などに相談して、誰に託すか、どのように財産を残すかなどを整理し、法的に有効な遺言書を作る
  • 他の人に譲り、飼育を託したい場合は、譲りたい相手から承諾を得ておくことも大切
  • ペット信託:「飼っている犬や猫のために、信託会社へお金を預けておき、いざとなったら、そのお金を犬や猫のために使用することができる仕組み」。飼い主は、あらかじめ、世話を誰にしてもらうか決めておく
  • 遺言や信託については、弁護士、司法書士、行政書士、保険会社に相談する。区市町村の法律相談窓口なども利用できる

コラムでの説明(専門家個人の見解)

前述のコラムでは、次のように書かれています(東京都の公式な見解とは区別してお読みください)。

  • 遺言書は、亡くなった時にしか効力がない。信託契約は、「自分が死んだとき以外」の万が一にも対応できる
  • 信託契約では、信頼している家族や友人と信託契約を結び、専用の口座に「万が一の時のペットの生活費」をためておく
  • 相続人の誰かにお世話を頼み、御礼として多めに相続財産を分配したい場合は、遺言書にその旨と理由を記載しておくと、相続人間のトラブルを避けやすい
  • 頼める人がいない場合は、老犬ホームなどの施設を検討することも視野に入れる。施設を探すときは、どのようにお世話をしているか、誰がお世話をしているかなどを確認し、見学できるなら見学する

うちの子ノートに書くこと

コラムでは、「うちの子ノート」(ペット版のエンディングノートのようなもの)が紹介されています。

  • フードの種類、1日に与えている回数や量、病歴
  • ワクチン証明書や、これまでの病院での検査の記録
  • 性格、好きなもの・嬉しいもの、苦手なもの・怖いもの(「飼い主さんは当たり前に知っていることでも、託す先の施設や第三者は知ることができない」と書かれています)

飼育費の目安(コラムで紹介されている数値)

コラムには、「アニコム損害保険株式会社 ペットにかける年間支出調査 2020」の数値として、犬では約34万円、猫では約16万円が年間飼育費として必要という結果が紹介されています。「あくまでもアンケートによる平均値」とされ、腎臓・肝臓の疾患で特別療法食が必要な場合など、その子によって、年間にかかる費用は全く異なるとも書かれています。

年齢を重ねるにつれて、病院に行く回数は増える傾向があり、治療費は余裕をもって試算しておくことが勧められています。ペット保険の考え方については、関連記事「ペット保険に入らない場合の貯金額の目安」をご覧ください。

公式情報で確認できなかったこと

  • ペット信託の費用・契約の具体的な手続き(東京都のページには、仕組みの説明のみです)
  • 老犬ホームなどの施設の選び方の公式な基準・費用の相場
  • 自治体が、飼い主の死亡後に、犬を引き取る場合の扱い(今回確認した範囲では、記載を確認できませんでした)
  • 環境省「共に生きる 高齢ペットとシルバー世代」の詳しい内容(今回は、PDFの本文を読み取れませんでした)

よくある質問(FAQ)

Q1. 若くても、備えは必要ですか?

コラムには、「外出先で事故にあった」「病気になった」などは年齢に関係なく、万が一は突然やってくると書かれています。

Q2. まず何から始めればいいですか?

東京都のページでは、「ペットを託せる人を見つけて、事前に了承を取る」ことと、「緊急連絡カードを作る」ことが挙げられています。カードは、東京都のサイトからPDFを印刷できます。

Q3. 遺言と信託は、どう違いますか?

コラムによると、遺言書は亡くなった時にしか効力がなく、信託契約は、亡くなったとき以外の万が一にも対応できると説明されています。手続きは、弁護士・司法書士・行政書士などにご相談ください。

Q4. 頼める人がいない場合は?

コラムでは、老犬ホームなどの施設を検討する方法が紹介されています。見学して、お世話の方法や担当者を確認することが勧められています。

Q5. ペット保険は、備えになりますか?

ペット保険は、治療費の備えです。飼い主に万が一があった場合の「託す先」「生活費」の備えとは別に、考える必要があります(一般的な考え方です)。

まとめ

  • 万が一は、死亡だけでなく、入院・事故・認知症・介護施設への入所なども含まれる
  • 託せる人を見つけて、元気な今のうちに、了承を取る。緊急連絡カードで、ペットの存在を周囲に伝えられるようにする
  • 遺言・ペット信託は、専門家に相談して、書面に残す
  • うちの子ノートに、フード・病歴・性格などをまとめておく

参考にした公式情報(2026年10月14日確認)

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