
※イメージ画像です(AIにより生成)
結論から言うと、シニア犬の体のケアは、「目・耳・足まわり・お尻まわりを、毎日少しずつ見て、汚れや毛の伸びを整える」ことが基本です。東京都動物愛護相談センターの公式ページには、高齢動物をケアするうえで大事なことは、「快適に生活できること」「飼い主の管理のしやすさ」「二次的な障害を起こさせないこと」を、飼い主が考えてあげることと書かれています。若いころには必要なかったケアが、必要になることがあるとも書かれています。
この記事では、東京都の公開情報をもとに、目・耳・足・お尻のケアを整理します。口のケアは、関連記事「シニア犬の歯のケア」をご覧ください。
この記事でわかること
- 老化の進み方と、年齢の目安(東京都の整理)
- 目・耳・足まわり・お尻まわりのケア
- 毎日のチェックの流れ(筆者の整理)
- 動物病院に相談したい場面
- 公式情報で確認できなかったこと
老化は、少しずつ進む(東京都)
東京都の「高齢ペットの栄養管理」のページには、加齢による身体の変化の例として、次のことが挙げられています。
- 内臓機能の低下
- 消化・吸収機能の低下
- 筋肉量・運動能力の低下
- 代謝量の減少により、太りやすくなる
- 免疫力が低下し、病気にかかりやすくなる
- 関節・軟骨の摩耗が進む
- 被毛の艶が悪くなり、白髪が増えてくる
- 嗜好の変化
また、変化の大きさは個々によって様々だが、人間よりもずっと早いスピードとされています。
老化のサインは3段階(東京都)
| 段階 | 年齢の目安 | 特徴(東京都) |
|---|---|---|
| 中年期 | 小・中型犬:7〜11歳位、大型犬:6〜7歳位 | 人間でいう40〜50代。見た目の変化は少ないが、老化が少しずつ始まる時期。ちょっとした変化やサインを見逃しやすいので要注意 |
| 高齢期 | 小・中型犬:12〜16歳位、大型犬:8〜11歳位 | 人間でいう60〜70代。身体だけでなく、見た目からも老化が現れる時期。筋力が落ちないよう適度な運動やマッサージ、段差等によるケガ予防や、安全に過ごせる生活環境の見直しも積極的に行う |
| 老齢期 | 小・中型犬:17歳位以上、大型犬:12歳位以上 | 人間でいう80代からそれ以上。体力の衰えが顕著になり、認知症の症状や、歩行困難、寝たきりによる介助・介護が必要になる場合もある。少しでも変化が見られた場合は、自己判断せず、動物病院で適切な医療ケアを受ける |
目のまわりのケア(東京都)
東京都のページには、次のように書かれています。
- 年齢を重ねると目が乾燥し、目ヤニが出やすくなる。そのままにしておくと、毛とからまって皮膚炎をおこしたり、視界が狭まり、ものにぶつかることがある
- 目ヤニは、濡らしたコットンやガーゼで、ふやかす
- 目ヤニを取り除くときは、無理にひっぱらず、やさしく拭う
- 必要ならば、点眼薬も使う
- 目にかからないよう、目の周りの毛をカットする
つまり、こすって取るのではなく、ふやかしてから、やさしく拭うのが基本です。
耳のケア(東京都)
- 耳垢がたまったり、耳の毛が伸びると、痒みや赤みなどの炎症や、においの発生につながる
- 耳垢は、やさしくコットンでふき取る
- 汚れが付きやすい部分の毛はカットする
- 洗浄液は、状態によって使い分ける
洗浄液の選び方は、東京都のページには、具体的に書かれていません。使用する場合は、獣医師に相談してください。
足まわりのケア(東京都)
- 爪やパッドの毛が伸び放題だと、起立や歩行の妨げになる。足腰への負担もかかる
- 爪のケアをしないと、皮膚に爪が刺さったり、指の間の炎症を起こすことがある
- 爪は短く、やすりで先を丸く整える
- パッド周りは、滑らないように毛をカットする
- 足裏は、肉球が見えるようにする
足腰を守る床の工夫は、関連記事「老犬の足腰を守る床と段差の対策」もご覧ください。
お尻まわりのケア(東京都)
- 年とともに、糞の状態や排せつ行為が変化し、糞がお尻につきやすくなる
- お尻まわりに排泄物がついたままだと、不衛生で、においや、毛と絡まって皮膚の炎症を起こすことがある
- お尻まわりの排泄物は、ぬるま湯で洗浄する
- お尻まわりを、トリミングやカットにより、排泄物が付きにくいようにすることも有効
毎日のチェックの流れ(筆者の整理)
以下は、東京都の内容をもとにした、筆者の整理(無理のない確認の流れの例)です。
| タイミング | 見ること | 東京都の内容との対応 |
|---|---|---|
| 朝、顔を合わせたとき | 目ヤニ、目の濁りや赤み、視界のぶつかり | 目のまわりのケア |
| 撫でるとき | 耳のにおい・汚れ・赤み | 耳のケア |
| 散歩の前後 | 爪の長さ、パッド周りの毛、足裏の状態 | 足まわりのケア |
| トイレのあと | お尻まわりの汚れ | お尻まわりのケア |
| 週に1回程度 | 口のにおい、歯石 | 口のケア(関連記事) |
嫌がるときは、無理をしないことが大切です(一般的な注意)。短い時間に区切る、おやつを使うなど、愛犬が落ち着ける方法は、犬によって異なります。
動物病院に相談したい場面
東京都のページには、次のように書かれています。
- 口のケアで、ひどい場合は、麻酔下での歯科処置が必要となることがある。歯科専門の獣医師の受診をすすめる(口のケア)
- 老齢期は、少しでも変化が見られた場合は、自己判断せず、動物病院で適切な医療ケアを受ける(老化のサインの3段階)
以下は、一般的な考え方(筆者の整理)です。
- 目ヤニの量や色が急に変わった、目をしきりにこする・開けにくそうにしている
- 耳を頻繁に掻く、頭を振る、においが強い
- 爪や足裏の皮膚が赤い・腫れている・出血している
- お尻まわりの皮膚が赤い、排泄の様子が急に変わった
こうした変化があるときは、自宅のケアだけで様子を見続けず、動物病院に相談してください。
公式情報で確認できなかったこと
- ケアの頻度の目安(毎日・週に何回など)
- 点眼薬・洗浄液の具体的な種類や使い方
- 爪の長さの具体的な基準(ミリ単位など)
- 犬種ごとの違い(長毛種・短毛種など)
- 病気が疑われる症状の具体的な一覧
よくある質問(FAQ)
Q1. 目ヤニは、いつ取ればいいですか?
東京都のページには、目ヤニは、濡らしたコットンやガーゼでふやかし、無理にひっぱらず、やさしく拭うと書かれています。回数の目安は書かれていません。
Q2. 耳の毛は、切ったほうがいいですか?
東京都のページには、耳の毛が伸びると、痒みや赤み、においにつながる。汚れが付きやすい部分の毛はカットすると書かれています。切り方に不安がある場合は、動物病院やトリミングサロンに相談してください(一般的な注意)。
Q3. 爪は、どのくらいの長さが目安ですか?
東京都のページには、爪は短く、やすりで先を丸く整えると書かれています。具体的な長さは書かれていません。
Q4. お尻まわりを洗うときは?
東京都のページには、ぬるま湯で洗浄すると書かれています。熱い湯を避け、皮膚を傷つけないようにやさしく洗うことが大切です(一般的な注意)。
Q5. 嫌がってできません。
東京都のページには、嫌がるときの対処の記載は、確認できませんでした。無理をせず、短時間で終える、動物病院やトリミングサロンに依頼するなどの方法があります(筆者の整理)。
まとめ
- ケアで大事なのは、快適に生活できること、飼い主の管理のしやすさ、二次的な障害を起こさせないこと
- 目ヤニはふやかして、やさしく拭う。耳垢はコットンでやさしく。爪やパッドの毛は整える。お尻まわりはぬるま湯で洗う
- 老齢期は、少しでも変化があれば、自己判断せず、動物病院に相談する
- 嫌がるときは、無理をしない
参考にした公的情報(2026年10月22日確認)
- 東京都動物愛護相談センター「快適に生活するためのヒント~体のケア~」:https://wannyan.metro.tokyo.lg.jp/kaigo/koramu1/
- 東京都動物愛護相談センター「高齢ペットの栄養管理」:https://wannyan.metro.tokyo.lg.jp/kaigo/eiyou/
